【OT】作業療法士から児童発達支援管理責任者になった理由/やりたいことを実現させる
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こんにちは。すずのやまです。

現在、児童発達支援管理責任者兼管理者として放課後等デイサービス、児童発達支援事業所で勤務をしています。

児童発達支援管理責任者として働く前は、作業療法士として働いていましたが、今回の記事では、作業療法士から児童発達支援管理責任者になった理由について書きたいと思います。

この記事が参考になる人

・これから作業療法士を目指そうと思っている人

・現在作業療法士として働いているが、これからの人生を考え直したい人

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児童発達支援管理責任者になった理由

・地域生活でサポートできる人や場所の大切さを感じたため

・給料を上げるため

児童発達支援管理責任者になったのは大きく分けると上記の2つです。

地域生活でサポートできる人や場所の大切さを感じたため

地域生活でサポートできる人や場所の大切さを感じたためとは何かを書く上で、すずのやまの経歴について書きたいと思います。

高校生の時

高校生の時にリーマンショックを経験し、就職するためには資格があった方がいいと感じました。

心理に興味があるけど、臨床心理士は大学院までいく必要がある、民間の資格、就職も難しいという情報をネットで見て、「お金や時間をかけて大学院まで行って就職できなかったらどうしよう」と思い、臨床心理士になるのはあきらめました。

他に心理に関する仕事がないか探していた時に見つけたのが作業療法士という仕事です。

診療報酬の関係からも臨床心理士ではなく作業療法士が治療を行っているのを知り、興味をもちました。専門学校または大学卒業で受験をすることができ、就職においても国家資格のため安定しているのも決め手になりました。

大学生の時

興味があったこともあり、心理に関する授業は楽しかったです。

実習でも精神科の実習は大変だったけれども楽しかった思い出があります。

私が行った精神科の実習先では、統合失調症の患者さんに発達障害の診断がついている方が多くいました。当時は発達障害と統合失調症に関係があるのか?くらいに思っていましたが、成育歴やお話を聞いているうちに統合失調症と発達障害のつながりを感じるようになりました。

1つ目の就職先

最初の就職先は、実習先の精神科病院でした。統合失調症、うつ病、認知症、アルコール依存症などいろいろな患者さんがいましたが、長期入院をされている患者さんには発達障害と診断された患者さんも多くいました。

実習時代と就職後の違いは関わる患者さんの数です。

実習時代もいろいろな患者さんと関わる機会はありますが、成育歴や病歴等深く読み込み関わる患者さんは1~2名です。

しかし、就職後は極端な話、入院、通院する患者さんがみなさん対象になる可能性があるので、成育歴や病歴等を深く読み込む人数も増えます。

成育歴や病歴、患者さんの話を聞いていると、こどもの頃に、いじめやネグレクト、勉強がわからない、馬鹿にされて自信を失う、適切なかかわり方がわからないなどを経験しており、それらが後々大人になっても影響をしていることがわかりました。

だったらこどもの頃に適切な支援や治療を受けることができれば、統合失調症やうつ病などで苦しむ人が少なくなるのではないか!?

こどもにアプローチできる作業療法士でも働ける場所を調べていると児童精神科があることを知りました。

転職を決意します。

2つ目の就職先

2つめの就職先は、児童精神科のある病院です。発達障害の診断名がついているお子さんが多いですが、発達障害による二次障がいによって入院をしているお子さんが多いような病院でした。不登校、いじめ、ネグレクトなどを経験しているお子さんもいますが、これらは本人の特性によって生きづらくなっていることもあります。また、一番の見方になるはずの保護者にも特性があり、子育てに苦戦またはネグレクトに繋がっているケースもありました。

例えば、以下のようなケースがありました。(一部内容を変えています。)

気になる子にかまって欲しくて、(他者から見れば気持ち悪いと思われる)嫌がらせをして興味を引いた結果、気持ち悪いと言われてショックを受けた。本人は面白いと思ってやったため、自分が悪かったとは思っていない。自分がやられる側なら嫌だ。

ゲームやYouTubeは好き。学校には行きたくない。お風呂にも入りたくない。気に入らないことがあると暴れる。親もどうしたらいいかわからない。

上昇志向が強い親に育てられ、兄姉はエリート。本人も中学受験のために一生懸命勉強し合格。小学校までは成績上位だったが、中学校は自分と同じく受験をして合格した人だけが集まっているので、自分より成績が優秀な人がたくさんいる。頑張っても良い結果がでない。親の教育方針、兄姉に対する劣等感、周囲から出来損ないとして見られているような気がしてきて、心身に不調をきたす。

※もちろん、入院されている方がすべて上記のようなケースではなく、中には、周囲や保護者のサポートに恵まれている方もいます。

このように悩んでいたお子さんたちが、入院生活を通して、規則正しい生活リズムにもどり、日常生活を送れるようになり、自信をつけて退院していく姿は、この仕事をしていたときの嬉しい瞬間ではありました。

退院してもお子さんが楽しく生きていってくれていたら、私は児童精神科の作業療法士として働き続けたと思います。

しかし、退院後しばらくすると再入院をしてくるお子さんがいるのです。

「今回で〇回目の入院」「ただいま」といって再入院をしてくるお子さんもいます。

一番衝撃を受けたのが、「将来結婚したら、自分の子を○○病院に入院させて、すずのやまさんにみてもらいたいとおもうからよろしくね」と言われたことです。

お子さんとしては、信頼をしていることの表現だったのですが、入院することが当たり前になっている、地域の生活よりも病院の生活のほうが心地よくなっているという状況に危機感を覚えました。

居場所(自分らしく楽しくいられるところ)が無くて入院してきた。入院生活でできることが増えて自信がつき、成長をした実感はあるが、居場所がないところに戻るため居場所がなく入院前の生活に戻る。地域には障害に理解がある人ばかりではないので、居場所をつくるハードルが高い。そのため、自分を受け入れてくれた病院の生活の方がよい。というような感じです。

お子さんが暮らす場所は本来病院ではなく地域のはずです。

しかし、居場所がなくて入院をしてきたという話を聞くと、地域生活でもサポートをしてくれる人や場所の存在が大切になってくるのではないかと感じました。

そこで、地域でアプローチできる作業療法士でも働ける場所を調べていると放課後等デイサービス、児童発達支援があることを知りました。

転職を決意します。

3つ目の就職先

3つ目の就職先は、現在勤めている会社が運営する放課後等デイサービス、児童発達支援事業所です。

作業療法士も働くことができますが、児童指導員や保育士が多く多職種の方と連携をしながら運営をしていきます。

そのなかでも、運営の中心となるのが児童発達支援管理責任者です。

お悩みや伸ばしたいところなど希望を聞きどのような支援をしていくかを決めていきます。

すずのやまには、自分らしくいられ自信をつけられる、また来たいと思える場所にしたいという思いがあります。

その思いを実現させるためには、運営の中心となる児童発達支援管理責任者になろうと思いました。

おかげさまで「また来たい」と思って貰えるからなのか、サービスがいまいちな放課後等デイサービスや児童発達支援事業所がつぶれていく世の中ですが、自分の事業所は満員御礼です。ちなみに職員の離職も0です。

まとめると

精神科、児童精神科での勤務経験から地域でサポートできる人や場所になりたいと思い、放課後等デイサービス、児童発達支援事業所で勤務。自分の思いを実現できるよう運営の中心になるため、児童発達支援管理責任者になりました。

給料を上げるため

すずのやまは、妻と娘と一緒に暮らしています。暮らしていくためには、お金が必要です。

2020年度(令和2年)賃金構造基本統計調査によると、作業療法士全体の平均年収は約408万円です。同じ年の日本の全世帯の年収中央値は437万円です。

職種ごとに平均年齢や勤続年数の違いがあるので一概にはいえませんが、それでも、世の中的には作業療法士の平均年収はやや低めです。

新人だろうがベテランだろうが作業療法士一人が得られる収益は同じかつ、上限が決まっているので給料が上がりにくいのが現状です。

生涯現場(教員や管理職以外)で働き続けるなら、好条件の職場か共働きか兼業が必要になってくるかもしれない年収です。

放課後等デイサービスや児童発達支援事業所の求人を見ていても、作業療法士の求人は福祉事業だからか病院よりも年収が100万円近く低いところも多いです。

入社当初は、正社員の作業療法士で、年収が200万円台でした。

児童発達支援管理責任者になるためには、資格や実務要件があり、なれる人が少ないからか比較的給与が高めに設定されています。賞与が少ない福祉事業でも月収が高いので年収では病院と同じかそれ以上の給与を受け取ることができます。

作業療法士は資格要件を満たしています。実務要件は満たす必要があります。

やりたいことをやりつつ家族で仲良く暮らすためにも給料を上げる必要があり、児童発達支援管理責任者になりました。

作業療法士を目指そうと思っている人へ

作業療法士は患者さんや利用者さんの生活の質を高めることができ、笑顔を増やせる素敵な仕事です。やりがいもあります。

需要もあるため、しばらくは仕事に困ることはないと思います。

転職を2回経験していますが、作業療法士という資格があるからか転職活動はあまり苦戦せず、自分がやりたい、挑戦したいと思ったことに挑戦しやすいです。

はじめは興味本位や手に職をつけるくらいの気持ちでよいと思います。真剣に患者さんや利用者さんと向き合っていれば、こうしたい、ああしたいという思いが沸き上がってくると思います。

作業療法士として働いているが、これからの人生を考え直したい人へ

作業療法士は給料が低めです。職場によっては土日祝日勤務や夜勤もあります。

できることも多いですが、法律や職場の雰囲気などによりできないことも多いです。

もし、このまま作業療法士として今の職場で働き続けてもいいのかとお悩みの方は、以下の2つがオススメです。

・国家資格または公的資格を取得する

・ブログやSNS等で自分の意見を発信する

国家資格または公的資格を取得すると作業療法士の資格だけではできなかったことができるようになります。

教員免許×作業療法士

日々増える支援が必要なお子さんが増えている中、発達障害に関する知識を活かした授業ができる教員。

登録販売者×作業療法士

整体をしつつお客さんの症状にあった漢方やシップ、痛み止めなどを販売できるお店。

行政書士×作業療法士

医療や福祉事業の申請に関する手続きに特化したサービスを提供。

他の国家資格や公的資格はできることを増やし、自分がやりたかったことに近づけてくれるかもしれません。

ブログやSNS等で自分の意見を発信すると、同じ考えを持った人と出会い、できることを増やしてくれるかもしれません。また、新たな出会いはなくても、自分の意見を発信することで相手に伝える力が鍛えられます。これまで患者さんや利用者さんに伝わらなかったのが伝わるようになったり、職場内でも自分がやってみたいこと、こうしたらよくなるなと思っていることが実現されやすくなったりするかもしれません。さらに、ブログやSNS等で自分の意見を発信すると収益につながることがあります。お金を理由にやりたいことをあきらめていた人も、やりたいことがやれるようになるかもしれません。

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まとめ

これから作業療法士を目指そうと思っている人や現在作業療法士として働いているが、これからの人生を考え直したい人に向けて、すずのやまが作業療法士から児童発達支援管理責任者になった理由を書きました。作業療法士はできることも多いですが、できないことも多いです。こうしたい、ああしたいという思いが生まれたら他の資格と組み合わせてみたり自分の意見を発信してみたりしてはいかがでしょうか?

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