「忙しすぎて効率化を考える時間すらない」「毎日目の前のタスクをこなすだけで精一杯」
そんな風に、日々の業務や生活に追われて余裕をなくしてしまうことは誰にでもありますよね。焦る気持ちはとてもよくわかりますが、そのまま走り続けると、いつか立ち止まってしまうかもしれません。
今回は、そんな状況から抜け出すためのヒントとして、ビジネスや自己啓発の世界で有名な「木こりのジレンマ」というお話と、現状を打破するための「優先順位のつけ方」について解説するブログ記事をお届けします。
🌲 木こりのジレンマとは?
ある森の中を旅人が歩いていると、ひとりの木こりが汗だくになって一生懸命に木をノコギリで切っていました。しかし、ノコギリの刃はボロボロにこぼれており、いくら力を入れても木はなかなか切れません。
見かねた旅人は、木こりにこう声をかけました。
「ノコギリの刃を研いだほうがいいですよ。そうすれば、もっと簡単に早く切れますよ」
すると、木こりは顔を真っ赤にしてこう答えました。
「刃を研ぐ時間なんてない!私は木を切るのに忙しいんだ!」
このお話が教えてくれること
これは、スティーブン・R・コヴィー氏の世界的ベストセラー『7つの習慣』でも「第7の習慣:刃を研ぐ」として紹介されている有名な寓話です。
客観的に見れば「一旦手を止めて刃を研いだ方が、結果的に早く終わる」のは明らかです。しかし、私たちは現実世界で、しばしばこの木こりと同じ状態に陥ってしまいます。
- 「パソコンの動作が遅くてイライラするけど、買い替えたり設定を見直したりする時間がない」
- 「マニュアルを作れば誰でもできる仕事なのに、自分でやった方が早いからと抱え込んでしまう」
- 「疲労で集中力が落ちているのに、休むことに罪悪感を感じて働き続ける」
これらはすべて、「刃を研ぐ(=効率化・改善・休息)」ことを後回しにし、目の前の「木を切る(=作業)」ことにとらわれている状態です。
📊 なぜ私たちは「刃を研ぐ」ことを忘れるのか?
木こり状態に陥る最大の原因は、「重要度」よりも「緊急度」に振り回されているからです。
ここで現状を整理し、正しい優先順位を見つけるために役立つのが「アイゼンハワー・マトリックス(時間管理のマトリックス)」という思考ツールです。
私たちの日常のタスクは、以下の4つの領域(象限)に分類されます。

- 【第1象限】重要かつ緊急(必須の領域)
- 例:今日が期限の資料作成、クレーム対応、突然のトラブル
- すぐに対応しなければならないため、放っておいても必ず着手します。
- 【第2象限】重要だが緊急ではない(投資の領域)
- 例:スキルの勉強、業務フローの改善、健康維持・休息、中長期の計画
- ここがまさに「刃を研ぐ」時間です。
- 【第3象限】重要ではないが緊急(錯覚の領域)
- 例:意味のない長時間の会議、突然かかってくる重要でない電話
- 緊急なため重要だと「錯覚」しがちですが、自分の目標達成には直結しません。
- 【第4象限】重要でも緊急でもない(浪費の領域)
- 例:ダラダラと見るSNS、意味のない暇つぶし
🛠️ ジレンマを抜け出すための優先順位のつけ方
忙しさに飲まれている人は、第1象限(トラブル対応)と第3象限(無駄な緊急事態)を行き来し、疲弊して第4象限(浪費)でストレスを発散するというサイクルに陥りがちです。
木こりのジレンマを抜け出すための具体的なステップは以下の通りです。
ステップ1:第3象限(重要でないが緊急)を減らす
まずは、あなたの時間を奪っている「他人の都合(第3象限)」を削りましょう。
- 参加しなくてもいい会議は断る(または議事録だけ読む)
- メールの通知をオフにし、チェックする時間を1日3回に固定する
ステップ2:第2象限(刃を研ぐ時間)を「天引き」する
「時間ができたら刃を研ごう」と思っていても、その時間は永遠にやってきません。 お給料の貯金と同じで、時間は「先取り(天引き)」が鉄則です。
- 毎週金曜の午後の1時間は「業務改善について考える時間」として、あらかじめスケジュール帳にブロックしてしまう
- 毎晩寝る前の10分間は、明日の計画を立てる時間にする
ステップ3:意識的に「立ち止まる勇気」を持つ
忙しい時ほど、深呼吸をして「今、自分のノコギリの刃はこぼれていないか?」と自問自答する習慣をつけてみましょう。遠回りに見えても、休んで刃を研ぐことが、一番の近道になります。
💡 まとめ:少しだけ休んで、刃を研いでみませんか?
私たちはAIや機械ではないので、無限に働き続けることはできません。疲れを感じたり、効率が悪いと感じたりした時は、それが「刃を研ぐタイミング」です。
今日から少しだけ、目の前の木を切る手を止めて、「第2象限」の時間を予定に書き込んでみませんか?

